困りごとの解決法、どうしたら良いか分からない時に【問題解決法】
このブログでは、助産師、精神科ナースを経て、公認心理士から、皆さんにお役に立てる事をお伝えできたらと思っています。ご参考になれば幸いです。
今回は【問題解決法】です。
「やらなきゃいけないとわかっているのに、できない。どうしよう。」というときにお勧めな心のスキルです。
✔️困っているときの状態
私達は困りごとがあると、落ち込んだり、不安な気持ちになります。
そういう感情は、考え(認知)に影響し、「私にはできない、どうしようもない」と悪循環にはまってしまいます。
困りごとを実際に解決するためには、まず、「解決しよう!」「なんとかなる」という気持ちになることが大切です。
そのためには、紙やスマホなどに、問題点を書き出して外在化することで、客観的に困りごとを把握し、優先順位をつけ、具体的に何をすればよいのか、道筋をつけます。
道筋が見えてくると、上記のような「なんとかなる」という気持ちがより強くなり、「やってみよう」というモチベーションに繋がります。
✔️問題解決法の方法
問題を解決するための手段を一緒に考えていきましょう。
上記のように、困っている時は、頭の中が混乱してしまい、問題を実際よりも難しく捉えてしまいがちです。
まずは、【外在化】することで、その問題を客観的に、捉えて検討しましょう。
①問題の明確化
具体的に何に困っているのかを考え、問題を整理していきます。
②ブレインストーミングで解決策を出す。
解決策を挙げていきます。
いいか悪いか判断はせずアイディアをいっぱい出しましょう。珍しい、奇抜なアイディアもOK。
③解決策のメリットとデメリット、効果と実行可能性を考えましょう。
②で考えた解決策の一つづつについて考えていきます。
そして、やってみようと思える順に優先順位をつけましょう。
④行動計画の立案
具体的な行動するために必要なことを考えます。
実際の場面を想像して、イメージトレーニングしてみると良いでしょう。
⑤行動計画の実行
勇気を出して、一歩を踏み出しましょう!
⑥行動の評価
問題解決に挑戦したことが何よりも大事です。
もし、うまくいかなかった場合には、問題点の検証や他の解決策の行動計画を立案していきましょう。
例として、認知再構成(シナリオ法)と同じシチュエーションで考えてみましょう。
①問題の明確化
状況:同僚に対して、改善して欲しい点などの言いにくいことを、相手に伝えないといけない
考え:逆ギレされてしまうんじゃないか
感情:不安 恐怖
行動:なかなか言い出せない
②ブレインストーミングで解決策を出す
・別の同僚に相談してみる
・上司に相談する
・メールで伝える
・直接伝える(呼び出す?デスクで?)
・一部分だけ伝える
③解決策のメリットデメリット、効果と実行可能性を上げる。
・別の同僚に相談してみる
メリット:同僚が解決してくれるかも
デメリット:同僚にも迷惑がかかるかも。一人で解決できないとレッテルを貼られてしまうかも。
→想定される効果:60%、実行可能性:90%
④行動計画を立案
・同僚の〇〇さんに相談する。
・今月中、仕事終わりに食事に誘い、相談する
⑤行動計画の実行
⑥行動計画の評価
・話を聞いてもらい、楽になった
・「上司に相談してみたら」と言ってくれて、相談してもいいんだと思えた
・次の行動計画として、上司に判断を仰ぐことにする
✔️解決できることで悩んでいるのか、解決できないことで悩んでいるのか。
カウンセリングでは、まずはお困りになっていることについて、実際に対処できることがあり、解決できるものなのか、それとも、その出来事自体はどうにもならないことなのかを見分けます。そして、解決できないものであれば、認知再構成法やマインドフルネスなどの心のスキルを使います。
家事ができないことにお困りであれば、問題解決法を使いますし、家事ができではいるものの、思うように完璧にできてはおらず、ご自身を責めてしまうのであれば認知再構成法を取り入れてみます。
いかがでしょうか。
困りごとに対して、具体的に考えて、問題を解決していく、【問題解決法】。ぜひ試してみてくださいね。