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2023/01/20

幼児の子どものけんかの対処法 【心理師ママが教える】【幼児の特徴】【兄弟喧嘩】



今回は心理師ママからお伝えする、子どものけんかの対処法です。

年末年始は一緒に過ごす時間が多くなると、ご兄弟の子ども同士のケンカが起こり、「いい加減にしなさい!」と怒らなくてはいけない場面が多かったのではないでしょうか。

認知行動療法のエッセンスを加えて、親として、子どもたちのケンカにどのように対応すればいいのか、お伝えできればと思っています。


✓ 未就学(2歳〜6歳くらい)子どもの特徴

未就学児(幼児)の場合は、子ども同士の交流が増え、自分で考え、行動するようになります。
この時期には、叱られると罪悪感を持つようになります。
そして、自分を中心とした考え方をするのが自然な年頃ですので、他者の視点で考えることはまだ難しい時期です。
そのため、丁寧に他者の気持ちを言葉で教える必要があります。
また、概念的あるいは抽象的な理解も難しい時期なので、具体的に、分かりやすく教えると良いでしょう。

✓ 未就学(2歳〜6歳くらい)子ども同士のケンカの場面で

この時期であっても、「セルフモニタリング」のスキルを使うことができます。
認知モデルの(出来事)(考え)(感情)(行動)に注目して、話を聞き、フィードバックします。
話を聞く時に、できれば、ケンカしてしまった相手がいない場所で聞けることがベターです。

例えば、AちゃんとB君がおもちゃの取り合いでケンカをしている場面を考えてみましょう。
Aちゃんが「B君が、使っていたおもちゃを取った〜!」と言って泣いています。

母:B君、Aちゃんがおもちゃを取られて、泣いているよ。(出来事)

のように、仲裁に入ることがあるかもしれません。
子どもはうまく感情を言葉に出来ないので、感情(ここでは悲しい)を代弁するのもいいでしょう。するとこんな声かけができます。

→母:B君、Aちゃんがおもちゃを取られて、悲しくて(感情)、泣いているよ。(出来事)

更に、認知行動療法のエッセンスを加えると、Aちゃんにどのように考えて、悲しいのか(認知)を尋ねます。Aちゃんは「使っているのに急に取られたのが嫌だった」のかもしれないし、「昨日も取られた」ことを思い出して、悲しくなったのかもしれませんし、「貸そうとおもっていたのに、乱暴に取られたのが嫌だった」のかもしれません。それをAちゃん自身が言葉にすることも、自分の気持を整理するために大切です。

→母:B君、Aちゃんがおもちゃを取られて、あとで貸そうと思っていたのに、無理矢理取られたことが(認知)悲しくて(感情)、泣いているよ。





このように言われた、B君はなんと返すでしょうか。
「ごめんなさい」と言えば、仲直りでいいですし、B君の言い分を「セルフモニタリング」に沿って聞いてもいいですね。

認知を尋ねる際にWhy?ではなく、How?と聞くと、子どもは責められているように感じづらいです。
「なぜそう思ったのか?」ではなく、「どのようにそう思ったのか?」を聞いてみましょう。

このように、子どもの状態をセルフモニタリングに沿って言葉にすることで、双方の理解が深まり、心の成長につながっていきます。


そうは言っても、子供のケンカを冷静に仲裁するのは、体力も時間も必要ですし、難しいことも多いと思います。
私自身は、子供同士を離したり、まずはお互いを責める「悪い言葉」を言うことをやめ、落ち着くことを促しています。
そして、落ち着いて話せるようになってから、セルフモニタリングに沿って話を聞くようにしています。

なかなかうまくいかないことも多いですが、兄弟の場合は普段からお互いが、競争相手ではなく、大好きな存在でいれるように、親としての言葉がけなどを心がけるようにしています。「ケンカをすることもあるけど、大好き。」そんな兄弟関係がベースにあることが大切だと思っています。


ご自身では対応が難しいと感じる時は、お気軽にカウンセラーまでご相談ください。
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