2023/04/14
イメージの書き換え【嫌な気持ち】【フラッシュバック】【子供のイライラや不安】
このブログでは、こころのホームクリニック世田谷の公認心理士から、皆さんにお役に立てる事をお伝えできたらと思っています。ご参考になれば幸いです。
✔️イメージの書き換えとは
カウンセリングでは、過去の嫌な思い出やフラッシュバックを【イメージの書き換え】という技法を使って、治療をすることがあります。
イメージの書き換えとは、自分自身が思い描くイメージを利用して、悪いイメージを良いイメージ、普通なイメージに変えることで、気持ちや行動を変える方法です。
安心するイメージを浮かべる練習から始め、嫌な記憶のイメージをどんな風に変更したよいかを話し合ったり、イメージを作りながら考えたりします。
大人の場合、人によっては習得に時間がかかる人もいますが、子供はイメージの書き換えがとても上手なように思います。
子供の想像力は、本当に素晴らしいなぁ、と感じることもしばしばです。
✔️子どもが、やなことを思い出している場面
早く寝かせないと、という時に、「嫌なこと思い出して、眠れない〜!」と言われた時の対応を考えてみます。
はやる気持ちを抑えつつ、まずは静かな場所で、子供の話をしっかりと聞いてみましょう。
例えば、「よつ葉のクローバーを見つけて、大切にしていたんだけど、なくしちゃったことを思い出して、眠れない」なんて、半べそかきながら、ママのお布団に入ってくることもあるかもしれませんね。
では具体的に、【イメージの書き換え】の方法をご説明します。
小学校1年生の桜ちゃんとカウンセラーママの会話を聞いてみましょう。
まずは、気持ちに共感しながら、その話を具体的に聞いていきます。
『それは悲しかったね。どこで四葉のクローバー見つけたの?』
「小学校の校庭。ポッケに入れといたのに、いつの間にかなくなっちゃった」
次に、その時の状況を目を閉じて、詳しくイメージするように伝えます。
『さくらちゃんが学校の校庭で、クローバーを探すところ考えてね。そこに誰がいるかな?』
「めいちゃんとりえちゃん」
『みんなで、クローバーを探しているよ。
あっ、さくらちゃん、四葉のクローバー見つけたよ。さくらちゃん、四葉のクローバー見つけた、良かったね!手に握ってるよ』
『今はどんな気持ち?』と聞くと、大抵、「嬉しい気持ち。ママは、魔法使いみたい。ありがとう」
そんなふうに言って、安心して眠りにつきます。
✔️まとめ
本当に不思議なのですが、具体的なイメージには感情を伴い、それをリアルに感じる事が出来るのです。
故郷の写真を見ると、あったかい気持ちになるのと同じように、私たちの記憶は感情と一緒に脳に保存されているんですよね。
お子さんだけでなく、ご自身が落ち込んだ時、不安な時、自分の楽しかった思い出の写真を見て、
その時の記憶をイメージして、アクセスしてみてください。
きっと、少し穏やかな気持ちになれますよ。